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 設立の趣旨
 21世紀は環境の世紀と云われてからすでに10数年が過ぎました。私たちのまわりも地球温暖化の進行、まちのヒートアイランド化の加速、そして夏季の異常な暑熱現象や気象など身近な生活環境に大きな変化が見られます。この中にあって、人々の生活に広いかかわりをもっている樹木の世界においても様々な環境変化や影響が出始めています。云うまでもありませんが、樹木は食糧や生活資材としてだけでなく、環境や文化資源として重要な役割を果たしています。今日世界は、この樹木が生み出す多様な社会的・経済的価値を持続可能なかたちで維持・育成していくことの重要性に気づきました。
 私たち兵庫県の樹木医は、十数年来、樹木の健康について診断や治療を中心に、樹木医有志が協働する任意団体「兵庫県樹木医会」として活動してきました。しかし、昨今の環境や社会・経済状況の変化の中にあって多様な樹木の健康管理を適切に行っていくには、科学的知識・知見・技術・経験の共有と継承が必須であり、これには樹木の診断・治療・予防事業や学術研究に関わってきた樹木医がその総合力を生かして地域の樹木の健康管理を担える専門集団として出発することが妥当であると結論しました。
‘樹木の社会・経済的価値の維持・育成’には、その意義が地域住民・市民、企業、地方公共団体の方々に広く認識されることと、その評価や活動に住民や市民が積極的に参加できるための知識・情報が提供されることも大切です。
 このような経緯から、この活動目的の達成には地域の住民・市民はもちろん行政や関連団体と広く連携し合う必要があることから、これまでの任意団体としての活動には限界もあり、このたび特定非営利活動法人格を取得することにいたしました。本法人の有する樹木管理に係る科学情報やハード及びソフト技術は、樹木の環境的・文化的・経済的価値(樹木の生態系サービス)について地域住民・市民と共有することやそれを守るための適切な活動の必要性が理解されることに役立ち、私たち地域の貴重な自然資源である多様な樹木がもたらす環境的・経済的便益が継続・改善され、地域の生活環境の向上に貢献できると考えています。              
              
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 設立に至った経緯
平成 6年 1月 任意団体日本樹木医会の兵庫県在住会員によって兵庫県樹木医会を結成。樹木の保全・保護に係る調査・研究・診断・治療活動および研修会・セミナー・講演会・公開講座の開催等の事業を開始。
平成21年 8月 日本樹木医会の法人化によって、兵庫県樹木医会を一般社団法人日本樹木医会兵庫県支部と改称。支部会員有志によって兵庫県樹木医会を継承。樹木診断・治療事業活動を継続。
平成26年 4月 一般社団法人日本樹木医会兵庫県支部理事会及び総会にて兵庫県樹木医会の法人設立準備会発足を議決。
平成26年 9月 一般社団法人日本樹木医会兵庫県支部理事会にて、兵庫県樹木医会の特定非営利活動法人化に関する設立趣旨書、定款、設立代表者を承認。
平成26年10月 一般社団法人日本樹木医会兵庫県支部臨時総会にて、法人設立趣旨書及び定款並びに「兵庫県樹木会」の名称による特定非営利活動法人の設立を承認。
平成27年 1月 一般社団法人日本樹木医会兵庫県支部会員有志により特定非営利活動法人兵庫県樹木医会設立総会を開催し意思決定。
平成27年 2月 特定非営利活動促進法第12条第1項の規定に基づき、認証申請を行う。
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